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ゲーマー (10552 views - Game & Play & Gamification)

ゲーマー(英: Gamer)とは、コンピュータゲームを趣味とする愛好家たちの呼称。スポーツ選手のようにお金を稼ぐプロゲーマーも存在する(eスポーツ)。
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ゲーマー

ゲーマー

ゲーマー: Gamer)とは、コンピュータゲームを趣味とする愛好家たちの呼称[1]スポーツ選手のようにお金を稼ぐプロゲーマーも存在する(eスポーツ[2]

ゲーマーの歴史

古くコンピュータゲームが高価で多大な出費を強いられていた時代には、これで遊ぶ者は様々な系統のマニアの1ジャンルとして見られることが多く、「ゲーマー」という呼称もこのマニアの延長で用いられていた。

1970年代
スペースインベーダー』の流行による最初の大きな盛り上がり。まだゲーマーとは呼ばれないものの、小さいのに非常にゲームが上手な子供や百円玉をテーブル型ゲーム機の上に積みあげ熱中するサラリーマン、足繁くゲーム喫茶に通い詰める学生などといった、「アーケードゲーマー」の動向が生まれる。同時代、『ゲームセンターあらし』がゲーマーを題材にした漫画(およびアニメ作品)でヒットする。ただこの頃はコンピュータゲームを含むコンピュータの仕組みは一般に良く理解されておらず、この漫画ではそれを逆手に取った荒唐無稽な技で読者を楽しませたが、その一方で早くも「風営法」「ゲームセンターで遊ぶマナー」にも言及しており、この時代から一部悪質ゲーマーの行動が問題視されていたことも伺われる。米国ではゲームセンターに設置されるビデオゲームに熱中する大人も出たほか、1977年にアタリVCS(Atari 2600)が発売され、大流行する。
1980年代
米国では1982年アタリショックが発生するなど、米ゲーム市場にとっては辛い時期の始まった頃にも重なるが、日本では1983年ファミリーコンピュータが発売され流行、1980年代を通して大きなブームを引き起こし、市場が一挙に拡大した。同時期にはその拡大市場の追い風にも乗り、ゲーム産業が発展する。この頃のゲーマーは、単にゲーム好きの青少年による自称だったり、高橋名人を初めとするゲームソフトメーカーの社員だったり、あるいは契約社員などの形でゲームメーカーでデバッグを行う者や、出版社が発行する攻略本などのゲームライター、あるいはゲーム好きのタレントや、毛利名人を初めとするタレント化したゲーム愛好者など、様々な系統が見られる。「ファミコン名人」。
1990年代
1990年代中〜末頃の対戦格闘ゲーム全盛時に、格闘ゲームばかり遊ぶプレイヤー層が出現した。対戦格闘ゲームが人間対人間の競技的な性格を持つことから、ローカルチャンピオンから著名な格闘ゲーム・ゲーマーまでおり、有名になったプレイヤーをタレント的にゲームの宣伝に使うメーカーも現れた。また、格闘ゲームはキャラクター性において他のゲームに比べ突出しており、キャラクターに強く思い入れるファンという新たな層も形成された。この一部には「コスプレゲーマー」のような他のサブカルチャーと融合した者も見られ、多様なゲーマー文化を形作っていた。
2000年代
2000年代より、リアルマネートレード(RMT)のような、「プレイ時間や地道な作業の蓄積がゲームの中で大きな価値を生む」というような性格のオンラインゲーム上で、ゲーム内のアイテムを入手して他のプレーヤーに現金で販売するという市場が一部で生まれた。これで収入を得ている者も存在した。
2010年代
梅原大吾を始めとするプロゲーマーが増えつつある。

ゲーマーの分類

熱心なゲーム愛好者が自身のことをゲーマーだと称したり、あるいはゲームをプレイする事で何かを得ている者がゲーマーと呼ばれることがある。「ゲームに対して何らかの価値観を見出している者」を含め、様々なゲーマーの種類に付いても説明する。ゲームが趣味として一般的でもあるため、以下に述べる分類の中でもライトゲーマーは「単にゲームで遊ぶことがある人」と見なされ、ヘビーゲーマーやコアゲーマーはマニアに分類され、ミドルゲーマーに関しては中間しかみなされない傾向もある。ただ対外的にゲームマニアと評されるのを嫌ってゲーマーを自称するものもいる。俗称であるため個人の価値観によって揺らぎを含む。この辺りはゲーマー自身の主観にも寄り、関連用語(俗語隠語などの一種)の常として不明確である。ゲーム関連であることが分かっている上での記事や会話の際、これらの呼称は「ゲーマー」が「ユーザー」に置き換えられ言われることがある(例:ライトゲーマー⇒ライトユーザー)。

普及学では「イノベーター」「アーリーアダプター」「アーリーマジョリティ」「レイトマジョリティ」「ラガード」と分類される。

マーケティングによる分類

[3][4][5][6]

ライトゲーマー
ゲームは好きではあるが、マニアほどには入れ込んでいない、単なるゲームで遊ぶことがある程度でしかない人のこと。ライトゲーマーは、ゲームを趣味ではなく、あくまでも多数ある娯楽の1つと位置付けており、広告のイメージや雑誌掲載記事のゲーム画像などを見て「面白そうだ」と感じ購入することにより、単純な流れで売れ筋のゲームや世間で話題になっているゲームに集中しやすくなる。ただこの言葉は単にヘビーゲーマーの対義語というよりも、コンシューマーゲームの普及に伴う宣伝戦略に基くと見なされる傾向がある。マニアと同一視されかねないゲーマーという区分から一歩引いた形の同層を設け、従来ほどゲームに然程積極的では無い層の取り込みを狙う業界側の意向により多用された。ライトゲーマーという言葉は、国内ではPlayStation登場時、従来機のスーパーファミコンや当時の競合機のセガサターンなどを好む年齢層の高いオールドゲーマーと区別するための用語として頻繁に使われるようになった。ライトゲーマーはソニーによるプロモーション活動の一環として利用された言葉であり、PlayStation用ゲームのネガティブイメージを取り払うための手段として、雑誌メディアを中心に多用されたという説がある。ニンテンドーDSWiiで新たにゲームを遊び始めた新規のゲーマー層を指す場合が多々ある。知情意でいう知性を重視する傾向が存在する。
ミドルゲーマー
ライトゲーマーとヘビーゲーマー・コアゲーマーの中間。ゲームは好きだが、他のことにも関心があり、趣味のひとつに挙がるような付き合い方であると解される。コミュニケーションツールとして友達と遊んだり、友達からソフトを借りてきてためしに遊んでみるなど、ライトゲーマー以上にゲームには積極的だが、かといって四六時中ゲームに傾倒している訳でもない、という程度と言える。ただし、前述のように元来からライトとヘビー・コアとの境界線が曖昧であり、各定義に沿って扱わない場合何を持って「中間」とするかは個々の価値観などで大きく異なり、非常に曖昧な分類ではある。知情意でいう情操・情緒を重視する傾向が存在する。
ヘビーゲーマー
熱心なゲーマーのこと。ゲームマニアに近い。ゲームに対して時間や費用を掛けることを惜しまない。どちらかといえば閉鎖的な印象もあるが、一部のゲームメーカーやゲームセンターにしてみれば、「売り上げに貢献する客」と言える存在である。ただし四六時中ゲームに没頭し、より高得点を得たり、あるいは対戦格闘ゲームで相互に腕を試し合ったりする傾向が強いとみなされ、中毒だなどと揶揄される場合もある。知情意でいう意志・意思を重視する傾向が存在する。
コアゲーマー
ヘビーゲーマーが若干ネガティブな意味合いを含むのに対して、コアゲーマーは、文化の中でも積極的で、尚且つゲーマーの中でも特にゲームに関心のあるゲーマーを指す。積極的にウェブサイトなどで情報発信および情報収集し、ゲームメーカーにも積極的に意見を述べるタイプを指すことも多いとされる。ただし特定のゲームに対する思い入れや意見も多く持ち、ともすれば極度のゲームマニア的と批判を被りやすい傾向があるのも否めない。同様に、自分たち以外は楽しめないような複雑であったりマニアックな作品を好むことも多く、前述の通り自身の分野以外のゲームやライト・ミドルゲーマーに対して否定的な場合も少なくないとされる。実際にも、ゲームを経済的消費活動と捉えた際、コア・ヘビーゲーマーの一人当たりの消費数値は大きいが、ゲーマー全体から見ると少数派かつ偏った消費の割合増加がゲーム業界全体に悪影響を与えゲーム離れの原因になった、と指摘されることも少なくない。珍しい・マイナーなゲームや古いゲームに詳しかったり、特定のゲームタイトルに詳しかったりと、ゲームの関連情報に興味を示す傾向も強く、様々な系統が存在する。和田洋一はしばしばコアゲーマーについて発言している[7]。ゲームプレイ時、合理主義的な価値観や自我を重視する傾向があり、一部の層どうしでは強い共感を示す一方、それ以外の層にはハードルが高い場合があるようである。知情意から着目してもライト・ミドル・ヘビーいずれにも分類し難くなっている[8][9][10]
カジュアルゲーマー
スマートフォン用ゲームに費用をかけることがある。カジュアルゲーマーは海外においてよく使われる用語で、日本と海外の文化圏の違いから扱いが特異的であり、ライトゲーマーとミドルゲーマーを包含していることが多い。カジュアルはしばしばハードコアの対義語として用いられるが、この場合ライト・ミドル・ヘビー・コアの四分類とは大きく異なるので注意。
ハードコアゲーマー
ハードコアゲーマーは海外においてよく使われる用語で、日本と海外の文化圏の違いから扱いが特異的であり、ヘビーゲーマーとコアゲーマーを包含していることが多い。ハードコアはしばしばカジュアルの対義語として用いられるが、この場合ライト・ミドル・ヘビー・コアの四分類とは大きく異なるので注意。

スタイル・ジャンルによる分類

[11][12][13]

RPGゲーマー・アクションゲーマー・FPSゲーマー・音ゲーマー・格ゲーマー・ギャルゲーマー・シューティングゲーマー(シューター)
ゲームジャンルの名称にゲーマーをつけることで、そのジャンルを遊ぶゲーマーを表す。シューターは専門誌『ゲーメスト』の中でよく用いられた。
アーケードゲーマー
アーケードゲームを遊ぶゲーマーの名称。またはACゲーマー。
パソコンゲーマー
パソコンゲームを遊ぶゲーマーの名称。またはPCゲーマー。1980年代まではゲームを遊ぶ者だけでなく、プログラムの作成を楽しむ者も指す言葉だった。1990年代に日本のPCゲームメーカーは多くが撤退し、ジャンルも洋ゲーやアダルトゲームなどに偏ったため、愛好者はハードコアゲーマーが大半を占めていた。しかし、2000年代以降はパソコンが一般に普及した影響もあって、カジュアルゲーマーが徐々に増えている。
コンシューマーゲーマー
コンシューマーゲームを遊ぶゲーマーの名称。またはCSゲーマー。
ネットゲーマー
ネットワークゲームを遊ぶゲーマーの名称。
ストーリー重視派
ゲームを構成するにあたって、物語の主幹となるストーリーがしっかりしていなければ面白くないと言う思想。日本製RPGが好きなゲーマーに多く見られる。
システム重視派
戦闘などのシステムがいかに作りこまれているか、面白いかと言う思想。アクションゲーマーはこの傾向が強い。
自由主義派
日本製ゲームに見られる「ストーリーに沿って淡々とゲームを進める」レール式タイプのゲームを嫌う思想。ある程度自分の好きなようにゲームが進められる度合いを「自由度」と評する。いわゆる洋ゲーが好きなゲーマーに多い。
RMTer
ネットワークゲームなどでRMTをおこない金銭を得ているプレイヤー。
ヌルゲーマー
難易度の低い(言い換えれば、ぬるい)ゲームを好むゲーマー。
積みゲーマー
ゲームソフトは買うが、そのうち遊ばずに積み上げたままになってしまうゲーマー。
バカゲーマー、クソゲーマー(クソゲーハンター)
いわゆるバカゲークソゲーと呼ばれるマイナーなソフトを特に愛好する、一種の倒錯嗜好、またはゲームの価値を相対化して捉えようとする人々のこと。彼らにとってはゲームのできのよさはあまり問題ではなく、独創性や個性的かどうかが重要視される。またゲームの評価をしたがる点ではコアゲーマーの一種とも言えよう。これに関するライターまでおり、一種独特のファン層とみられる。
収集家、コレクター
コンピュータゲームを、遊ぶ対象としてではなく、コレクションする対象として楽しむ者たちもいる。特に、コンシューマーゲームのレアものコレクターは数多い。一部にはアーケードゲーム基板コレクターのように、一般には取り扱いや保管が難しいものや、大型の専用筐体のように非常に場所をとるゲームさえも蒐集する者達まで存在する。こういった者たちは、収集家(コレクター)の常として珍しい物・有名な物の所有を好む傾向があり、その意味では上記バカゲーマーやクソゲーマーなど、変な意味で有名になったゲームの収集を通して重なる傾向を示す者も見られ、中には特定ゲームソフト(いわゆるクソゲー)のロムカートリッジのみを大量に蒐集している者も存在する。
チーター
チートをおこなってゲームを遊ぶプレイヤー。
プレイヤーキラー
ネットワークゲームなどで他のPCを攻撃するプレイヤー。「プレイヤーキラー
タダゲーマー、フリーゲーマー
ネットワークゲームなどで無料期間やフリーゲームなどを専門に遊ぶゲーマー。
ホワイトゲーマー
ライトゲーマーよりさらにゲームをする動機が薄い層。
張り付き型ゲーマー
特定のゲームシリーズやゲームジャンルに強い思い入れがあり、多少の悪評や障害も気にせずに買い支える根強い客層である。対象となる要素は特定のゲームシリーズから、RPG・アクションといったゲームジャンル、サッカーやハイファンタジーといった題材、『機動戦士ガンダム』や『ドラゴンボール』といった版権に絡んで、またはアニメ等のものややおいといった価値観による物まで、ある所定の要素を機軸として一貫的に「張り付く」という傾向とされる。ただ、これらでは「ゲーマー」という枠に収まらずに他の趣味嗜好ジャンルまで入り込み、そのためには対価の支払いを厭わないタイプである。続編や特典商法、関連商品やグッズ販売などのメイン顧客で、ゲームメーカーがコアゲーマーという場合はまずこのタイプとされ、マーケティング上でも標的市場の中心として扱われる。一方で年間数本程度しかゲームソフトを買わないゲーマーも含まれ、この場合はライトゲーマーに近くなる。
やりこみ型ゲーマー
「やりこめば強くなる」という種類のゲームなど収集要素などを好み、一つのゲームを深く長く遊ぶゲーマー。こういったゲーマーの好む要素や関連語としては、「高い難易度」という要素や「スコアアタック」のような行為や、「俺tueee」ないし「マゾい収集」という表現にみられる徹底的な遊び方、またゲーム内のアイテムを収集し尽くす「レアコレクション」を行ったり、クリア後にもくりかえせる要素や本編以外のやりこみ要素など、単一作品で長く遊べる要素を好む(→やり込み)。ネットゲームでもMMORPGなどはこの系統と相性がよく、またこれらのゲームではこういったゲーマーが楽しめるようなゲーム作りを行う傾向がある。上記の分類ではヘビーゲーマーが近いと考えられ、ユーザーがゲーマーと自称する場合にこの系統を指す傾向も強いと見られる。シリーズが続いたゲームタイトルでは、複雑さ・高難易度についていける層でもあり、開発者からはコアゲーマーとあつかわれる。徹底的な攻略という意味もあり、プロゲーマーになるにはこのタイプからとなる。
雑食型ゲーマー
いろんなゲームに興味をもち、手広く遊んでいくゲーマー。流行っている作品、評判の良い作品、ネタが目立つ作品、新しいシステム、珍しい挑戦的な実験が成されたゲーム作品を好む。ゲームソフトそのものに費やす金銭は大きくなるが、関連製品などといったものには興味が薄く、ゲームそのもののゲーム性などに指向の強い系統といえよう。ゲームに対する広い知識・意見もありゲーマーを自称する場合も多いと見なされる。ただ関連市場としてみても関連製品には関心を示さず、無難な系統にまとまりやすいシリーズ作品に対しての関心の薄さもあり、メーカー側から見た単一の市場としては簡単に他社製品にも流れるため、あまり一般市場との差はないと見なされる。一部のゲーム全体に対する愛好心が強い者はバカゲーやネタゲーなどに手を広げていくと考えられる。いわゆる「積読」(書籍は買うが読まずに積み上げてしまう読者)に擬えた「積みゲーマー」(ゲームソフトは買うが、そのうち遊ばずに積み上げたままになってしまうゲーマー)になりやすいタイプ。

ゲーマーとの関連

ゲーマーの比率と役割

事例においては、売上台数がライバル機種より圧倒的に多いWiiはカジュアル・ライト向けソフトが多いので極端に売れるか売れないの二択が多いのに対し、PlayStation 3Xbox 360はコア・ヘビー向けが中心のためソフトの売上は安定している、というものがある。

特に日本ではゲーム市場の縮小により確実な利益を見込めるコア・ヘビー向けゲームが増加が顕著化したが、これらと前述のゲーマー活動により、「少数派の熟練者が市場の主流と誤認され、消費者と開発者の双方が正確な全体の流れを掴み損ねる」ことが少なくないとされる。これによって市場が衰退してしまった顕著な例としては、かつてアーケードゲーム市場の花形だった対戦型格闘ゲームなどがある[14]。この熟練者と中級者以下の温度差により、前述したようなコア・ヘビー重視の市場形成とゲーム離れを招いたという見解もある。

特に口コミなどによる販売数増加においては多数派となるミドルゲーマー以下の潜在的な力が大きく、このことで予想外の流れとなる場合も少なくない。例では、中高年の消費者による『脳トレ』のブーム、『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』がヘビー・コアからの酷評を受けたものの、口コミでゲームを購入した大人数のミドルゲーマー以下からは好評を博し、社会現象となるほどの評価を得たという実例がある。これは日本国外においてもいえる状況であり、例としてはWiiにおいて「サードパーティーが売れない」というジンクスを打ち破った作品として欧米で知られる『Just Dance』(ユービーアイソフト)は発売当初はウェブサイトのIGNでは10点中2点と酷評されたものの[15]、ライトゲーマーを中心に絶賛されて口コミが広まり、大ヒットかつロングセラーとなり、シリーズ化されて続編も同様にヒットしている。

これらミドル以下はゲーマーとメーカーともに把握しにくく、特に経営上これが重要となるメーカーはできるだけ正確なデータが得られるような活動も増加している(任天堂に実施しているクラブニンテンドーなどがそれである)。

ファイナルファンタジーシリーズ』においてもゲーマー層が分化しており、特に一部のソフトではそれが顕著になっている。例として『FFV』はコア向け、『FFIX』はライト向け、『FFXI』はヘビー向け、『FFXIII』はミドル向けなどが挙げられる。

調査によるとゲームで遊んだ経験のあるアメリカ人は49%とのこと。さらに、アメリカ人の10人に1人がゲーマーを自称している[16]

ゲーマーの年齢層
2013年の日本におけるアクティブユーザーの分布を見ると、男性は15〜19歳が最も多く全体の7.8%、次いで10〜14歳が全体の7.6%を占める。女性は3〜9歳が最も多く全体の6.8%、次いで10〜14歳が全体の5.6%を占める。男女とも、40〜49歳までの各世代は構成比がそれぞれ6%、3%を超え活動的だが、50〜59歳以上になるとそれが急速に低下し男女とも2%未満になる[17]
女性 年齢層 男性   女性 年齢層 男性
6.8% 3〜9歳 7.3%   3.2% 35〜39歳 7.1%
5.6% 10〜14歳 7.6% 5.1% 40〜49歳 7.4%
4.7% 15〜19歳 7.8% 1.6% 50〜59歳 1.9%
3.4% 20〜24歳 7.2% 1.3% 60〜69歳 0.9%
4.2% 25〜29歳 6.1% 0.2% 70〜79歳 0.3%
3.8% 30〜34歳 6.4% 40.1% 全体 59.9%

ゲーマーとマナー

ゲームセンターなどは一種の公共的な施設としての側面があり、そこではヘビーゲーマーのような熱心な者から、たまたま時間つぶしに入った者まで、全ての客が同等な存在となる。しかしこういった集団の中で問題を起こす個人というのも何処にでも居るもので、中にはゲーマーとしてのマナーなどに難があるためにトラブルを起こす傾向の者もおり、ゲームセンター経営者や他の利用者にとって頭の痛い問題ともなる。

ヘビーゲーマーの中には、ライトゲーマーが格闘ゲームで遊んでいる最中に乱入、ゲーム自体の楽しさを損なわせる者がいること、また乱入を拒否できないことやシングルプレイの筐体が設置されないことが問題視され、初心者に忌避される傾向も見られる(『ストリートファイターIV』のビギナーモードにおいて「最初の3戦目まで乱入不可」の仕様になっているが、「4戦目以降から強制的に乱入が可能」になるため、完全に拒否できる仕様になっていない)。

過去には、このようなマナー知らずのヘビーゲーマーに対する暴力事件や乱闘事件も発生している他、嵌め技や裏技を駆使するヘビーゲーマーに対する無言の抗議や不快感の表明として、ゲーム中に拘わらず席を立つライトゲーマーやミドルゲーマーもいたほどである。ゲーム台を腹いせに蹴飛ばすゲーマーすらいた点で、ゲームセンターにとっても迷惑とされた。この問題の解決策として、ゲームセンターでは難易度の段階ごとにゲーム台を分けて設置したり、嵌め技や裏技が使用できないようにする等の配慮をした。

この他には、ゲームセンターに入り浸り他人からゲームで遊ぶ金欲しさに恐喝を働いたりなどといった問題行為を行う者もいるが、それらに関してはゲーマーとはもはや別の犯罪行為でもあるため、不良行為少年および非行少年に記す。

また、古い機械は外部からの電気的ノイズに弱いこともあって、一頃はこれを悪用して「ゲーム機で遊ぶ権利」であるところのクレジットを操作し、ただでゲームを遊ぶ者もいた。ただ機械を誤動作させるなど不正に操作して「遊ぶ権利」をせしめることは有償のサービスをだまし取ることから、広義の詐欺罪に相当し、さらにはこういった操作が機械を故障させる可能性もあり、その場合には器物損壊罪も成立する。なお余禄ではあるが、日本では2000年代からパチンコではクレマンと呼ばれる不正クレジット操作装置が横行し、これに対しては窃盗など別の形で犯罪と見なされている。

乱入やハメ技によるトラブルに限らず、1人か数人の仲間で長時間1つのゲーム機を占有して他の客がそのゲームをできないケースがある。その場合、店側がプレイヤーに対して「1人につきプレイは1時間まで」等の任意的ルールを用意するが、特にネットワーク対戦が可能なゲームに対して用いられる。それでも長時間に渡り席を占有するプレイヤーも存在する。

ゲーマーと犯罪事件

国内では、2008年に発生した土浦連続殺傷事件の犯人が社会生活が困難なほどゲームにのめり込んでいたことで知られている。産経新聞の単独インタビューでこの犯人は、生まれ変わったらゲームの世界の住人になり、攻撃魔法で悪人を退治したいと述べている。ほかにも、2001〜2005年に断続的に発生した北海道・東京連続少女監禁事件の犯人は、18禁のアダルトゲームを収集し、特に陵辱を好んでいたといわれる。2008年に発生した秋葉原通り魔事件の犯人はアニメとゲームを愛好しており、犯行前に収集していたゲームソフトを秋葉原の中古店で売却し犯行費用の一部に当てた。ゲームプレイという行為が人々の精神・心理に何らかの影響を与えるのではないかと考えられるようになり、多くの研究が行われており、2002年に日本大学文理学部体育学科教授の森昭雄がゲーム脳という仮説を提唱し話題になった。

オンラインゲームの盛んな韓国では、2010年にインターネットカフェでの長時間プレイによる本人の死亡事故、育児放棄による幼児の死亡事故などが頻発。また、ゲームプレイを咎められた青年が実母を殺害したり、米国留学に挫折した者がゲーム内容そのままに刃物で通行人を殺傷する犯罪事件も発生した。事態を重くみた韓国政府は、午前0時から翌朝6時まで未成年者がオンラインゲームにアクセスできなくなる「シャットダウン制」を法制化。2011年11月20日に施行された。2012年3月7日、シャットダウン制に反発した小学生を含む少年グループ7人が政府サイトをサイバー攻撃。警察に摘発される騒ぎとなった。

なお、ハーバード大学医学部が子供と保護者を対象に行った大規模調査によるとゲームと暴力や犯罪行動の間に因果関係は認められないと発表している。また、英国のデイリー・テレグラフ(オンライン版)[18]に掲載された欧州経済研究センターのベンジャミンらによる主張のように、暴力ゲームが現実における犯罪の代替となるため、むしろ結果として現実の犯罪率は減少するという[19]

ゲーマーと能力

ワシントン大生化学研究室によると10年間悩ませてきたHIV様ウイルスの酵素構造を3週間で解析したことでゲーマーの「創意工夫の能力は恐るべき」と発表した[20]。また、ゲーム中に新たな惑星を発見している[21]他、ロボット手術の操作を会得できるとテキサス大学医学部が明らかにした[22]

グランツーリスモシリーズ』で行われているレーシングドライバー養成の「GTアカデミー」によると、生粋のレーサーは熟練した車のタイプを好むことに比べ、ゲーマー出身のレーサーは違う環境にもすぐに対応できる「柔軟性」と「吸収力」があるという[23]

グレゴリー・ウェスト、モントリオール大学で心理学の准教授は3Dやロジックパズルは脳に確実なプラスの影響を与えると発表している[24]

脚注

[ヘルプ]
  1. ^ ゲーマーとは
  2. ^ プロゲーマーとは
  3. ^ アメリカでゲーム人口が減少 スマホ向けユーザーは増加傾向
  4. ^ PlayStation 4の技術概要がGDCで公開
  5. ^ 日本のゲーム市場はミドルユーザーの存在が重要になる
  6. ^ 男性ヘビーゲーマーの結婚生活 明らかにネガティブな影響も
  7. ^ 張り付いている
  8. ^ 数学者 岡潔思想研究会 和歌山橋本講演
  9. ^ 数学者 岡潔思想研究会 第一の心(浅い心)が五感・意識・フロイトの無意識など 第二の心(深い心)がユングの無意識など
  10. ^ 無意識
  11. ^ 積みゲーが増え続ける根本的な原因 人はDL販売サイトなしでもゲームを積み続ける
  12. ^ 補足:積みゲーが増え続ける根本的な原因
  13. ^ Re:Re:積みゲーが増え続ける根本的な原因
  14. ^ 開発者側からのコメントしては、任天堂ホームページ 『ニンテンドー3DS』ソフトメーカークリエーター 第5回:『スーパーストリートファイターIV 3D EDITION』など。
  15. ^ joy stiq 酷評されたダンスゲーム Just Dance、米国で販売100万本達成
  16. ^ Gaming and Gamers
  17. ^ 「4.ゲームユーザー人口推計」『2014 CESAゲーム白書』、CESA、2014年、92頁。
  18. ^ Violent video games ‘reduce crime’ デイリー・テレグラフ
  19. ^ 英紙「暴力ゲームは犯罪数を減少させる」というレポート結果を掲載 ガジェット通信
  20. ^ ゲーム愛好者らが酵素の構造を解析、米研究 AFPBB News
  21. ^ お手柄! ゲーマーが新たな惑星を2つ発見 Kotaku
  22. ^ ゲーマーは外科医と同レベル!米で驚愕の研究結果 MSN産経ニュース
  23. ^ グラフィックの進化で驚きを与えることはもはや難しい――『グランツーリスモ6』山内さんインタビュー 電撃オンライン
  24. ^ Video Games May Affect The Brain Differently, Depending On What You Play National Public Radio

関連項目



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