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インフィニティ (日産自動車) (14190 views - Brands)

インフィニティ (INFINITI) は、日産自動車が1989年から日本国外で展開している高級車ブランド。
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インフィニティ (日産自動車)

インフィニティ (日産自動車)

インフィニティ (日産自動車)
Infiniti Motor Co., Ltd.
企業形態 部門
業種 自動車
設立 1989年
本部 香港ホープウェル・センター
事業地域 50カ国
代表者等 ローランド・クルーガ
製品 高級車
株主 日産自動車
ウェブサイト infiniti.com
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インフィニティ (INFINITI) は、日産自動車1989年から日本国外で展開している高級車ブランド

概要

1989年11月8日アメリカ市場向けの高級車ブランドとして設立された[1]。設立当初は流通システムの不備から販売は低迷したが、ルノーとのアライアンス発足後のカルロス・ゴーン体制下においては、高価格・高付加価値型車両中心のブランドとしての販売網整備と車両のデザインの改良等が行われた。その後、G35(日本名:スカイライン)のヒット[2]などもあった。

カナダを含む北米への展開に続き、1996年中東、翌1997年台湾2004年韓国2005年ロシア2006年中国およびウクライナ、2008年からはヨーロッパ市場へ参入。2012年にはオーストラリア[3]に上陸し、展開国数は40カ国を超えた。

2010年4月 ルノー及び日産とダイムラーAGとの間で、小型車向けに共通した新設計思想の採用、高効率のディーゼルエンジンガソリンエンジンの共用化および小型商用車領域での協業など、幅広い分野での戦略的な協力に関する契約を締結。インフィニティ向けにダイムラーAGよりディーゼルエンジンとガソリンエンジンの供給を受け、2013年には欧州向けのQ50にダイムラーAG製のディーゼルエンジンの搭載が開始され、2014年には引き続きQ50向けにガソリンエンジンの搭載が予定されている。

2010年8月にはチューニング部門である、インフィニティ・パフォーマンス・ライン (IPL) が設立され、同年12月よりチューニングカーの販売が開始された。

2012年4月、本社機能を香港に移転[4]。日産ではこの移転により「日産本社の意向に束縛されないブランド展開」を打ち出すと同時に「アジア発の高級車ブランド」との姿勢を鮮明に示すことを狙っている[5]

日本国内での展開

インフィニティ設立に伴い、フラッグシップ車のQ45を日本市場では「日産・インフィニティQ45」として発売された。それ以降もMが「日産・レパード」(初代)、「日産・セドリック / 日産・グロリア」(2・3代目)、「日産・フーガ」(4・5代目)として、Iが「日産・セフィーロ」として、Gが「日産・プリメーラ」(初代・2代目)、「日産・スカイライン」(3・4代目)として、EXが「日産・スカイラインクロスオーバー」として発売された。

2013年11月、スカイラインセダン 350GTのフルモデルチェンジとしてQ50の日本販売を2014年2月下旬に開始するに当たり、フロントグリルにインフィニティエンブレムを採用すると発表した[6][7]2015年2月には、フーガのマイナーチェンジ版ことQ70の販売開始にあたって、同様にインフィニティエンブレムを採用した[8]。ただし日産は、「世界水準で創られた高級車としての証しとしてでありブランドそのものの日本投入を意味しない」としており[9]、独自の販売チャネルは設けず日産の既存の販売網で販売し、車名も「日産・スカイライン」「日産・フーガ」のまま変わらず、また車体リアガーニッシュ部分に「SKYLINE」「FUGA」の車名が刻まれている。ただし、初代Q45が各種広告や車体に日産のロゴを入れ、既存の日産車の車種階層に組みこまれていたのに対し、Q50およびQ70では日産のCIを一切出さず各種広告では「NISSAN MOTOR CORPORATION」の表記とし、既存の日産車のラインナップと一線を引いている。2015年12月に両車種の一部改良が行われたが、当初はフロントのみであったインフィニティエンブレムがリアにも装着され、Q50およびQ70の外観に更に近づくようになった。

特徴

高級車ブランドとしてはスポーティさを強調している。2004年のI35の販売終了以降、しばらくは全ての車種の駆動方式がFRないしFRベースのAWDとなっていたが、2012年にDプラットフォームを採用したJXが登場したため、現在はFRの車種を中心としつつもFFの車種が一部混在している。

デザイン上ではオーセンティックな面を強調し、ラグジュアリーでスポーティ、かつクラシカルな要素も持ち合わせたスタイリングが特徴とされる。具体的には、ダブルアーチフロントグリルやダブルウェーブインテリアなどが共通して採用されている。

ブランド名・エンブレム

INFINITI」は、無限を意味する。綴りは、英語の「INFINITY」ではなく、イタリア語の「INFINITI」である。この名称は1987年7月に決定された[1]

エンブレムは「無限の彼方へと向かう開けた道」と「富士山」を表している[10]

車種

市販車種一覧

車種 初登場年 現行型 備考
発表 マイナーチェンジ
セダン

Q70
Q70 1990年 2010年5月(4代目) 初代 日本名: レパード
2代目 日本名: グロリア
3代目・4代目 日本名: フーガ
4代目(ロングホイール車) 日本名: シーマ
2013年12月、「M」から改名

Q50
Q50 2013年 2013年8月(初代) 日本名: スカイライン(350GTセダン:V37)

Q40
Q40 1991年 2006年10月(4代目) 初代・2代目 日本名: プリメーラ
3代目・4代目 日本名:スカイライン(250GTセダン:V36)
2014年8月の改良時に「G」から改名 

Q30
Q30 2016年 メルセデス・ベンツ Aクラスベースのハッチバック
SUV/クロスオーバーSUV

QX80
QX80 1996年 2010年4月(3代目) 日本未発売モデル
日産・パトロール(かつての日本名:サファリ)のインフィニティ版。
2013年7月、「QX」から改名

QX70
QX70 2003年 2008年6月(2代目) - 日本未発売モデル
2013年7月、「FX」から改名

QX60
QX60 2012年 2012年4月 - 日本未発売モデル
日産・パスファインダーのインフィニティ版
2013年7月、「JX」から改名

QX50
QX50 2007年 2007年8月 - 日本名: スカイラインクロスオーバー
2013年7月、「EX」から改名
ESQ 2014年 2014年 - 日産・ジュークのインフィニティ版。中国市場専売。
クーペ

Q60

Q60コンバーチブル
Q60/Q60コンバーチブル 2002年 2007年8月(2代目) - 日本名: スカイラインクーペ(V36)
コンバーチブルモデルは日本未発売
2013年12月、「Gクーペ/Gコンバーチブル」から改名

市販予定車種

QX30 - メルセデス・ベンツ・GLAクラスベースのハッチバック

過去に存在した車種

モデル名

2012年12月18日付のインフィニティプレスリリースで、2014年モデル以降の全商品ラインアップに適用する新ネーミング戦略の詳細が発表された[11]。プレミアム自動車分野でのプレゼンスをさらに拡大する計画の重要な一歩としている。 2014年以降のモデル名は、セダンとクーペおよびコンバーチブルモデルには「Q」、クロスオーバーとSUVモデルには「QX」が頭につけられ、続くグレードを表す二桁の数字とともに各モデルを表すことになった。 新ネーミング戦略によると、「Q」というネーミングは次世代インフィニティモデルのインスピレーションを付与するだけでなく、1989年にリリースした最初のフラッグシップモデルである『Q45』を想い起こし、そのパフォーマンスの歴史を際だたせると説明されている。

なお、従来ネーミングの数字として採用されていたエンジンの排気量の表記や、4WDモデルの表記、スポーツグレードの表記、ハイブリッドの標記は次の通りになる。

例:Q50の場合

  • V6 3.7Lエンジン搭載車の表記→Q50 3.7
  • スポーツグレードの表記→Q50S 3.7
  • 4WD車の表記→Q50 3.7 AWD
  • ハイブリッド車の表記→Q50 HYBRID
  • ディーゼル搭載車の表記→Q50 2.2d

既存の車種名称は適応後次のように変更される。

「Q」セダンとクーペおよびコンバーチブルモデル

  • ラグジュアリーセダン 「M」(M56/M56x/M37/M37x/M25/M25L/M30d/M30dx/M35h/M35hL)→「Q70
  • スポーツクーペ&コンバーチブル 「Gcoupe/convertible」(G37coupe/G37convertible)→「Q60
  • ラグジュアリースポーツセダン 「G」(G37/G37x/G25/G25x)→「Q50

Q50については、2013年1月に開催される北米国際オートショーでワールドプレミアムとして発表される新型モデルから適用される。

「QX」クロスオーバーとSUVモデル

  • フルサイズラグジュアリーSUV「QX」(QX56)→「QX80
  • パフォーマンスクロスオーバー「FX」(FX50/FX37/FX30d)→「QX70
  • 7人乗りラグジュアリークロスオーバー「JX」(JX35)→「QX60
  • パーソナルラグジュアリークロスオーバー「EX」(EX37/EX25/EX30d)→「QX50

旧モデル名

車種名の末尾に2桁の数字を付け、Q45→4,500cc、QX56→5,600ccの様におおよそのエンジン排気量を表し、現在の車種名の基準とは異なる。規則性や意味が特にあるわけではないが、実質セダン系の場合、Qを頂点にM→J→I→Gとアルファベットの順序が早いほうが下級で、遅い方が上級と分類することができる。同じくSUV系でもQXを頂点にFX→EXという順序で実質的に車格が順序付けられている。Qシリーズに限っては、英語のCue=きっかけという意味があると言われている。

コンセプトカー

インフィニティというブランドが発足する前に、Q45の前身となるコンセプトカー「CUE-X」が1985年秋の東京モーターショーで公開された。しかしながら、コンセプトカー「CUE-X」の特徴であったグリルレスのフロントマスクを初代「Q45」に取り入れたところ、高級車として斬新なデザインではあったものの、保守的な層の多いマーケットの中では不評となり[12]、マイナーチェンジではオーソドックスな縦格子デザインのグリルが装着されることとなった。なお同車は日産ブランドの車種として日本市場にも導入された。

市販化されたコンセプトカー

FX CONCEPT

  • 2001年1月、北米国際オートショーにSUVコンセプト「FX」を出展。後に市販化されるクロスオーバーSUV FXの原型コンセプトカーであるが、全体的に平面的で無骨なデザインであった。
  • 2002年1月、北米国際オートショーにSUVコンセプト「FX」のセカンドバージョンを出展。後に市販化されるクロスオーバーSUV FXの原型コンセプトカーであるが、こちらは2003年に市販化されるモデルにもっとも近いデザインであり、前作にくらべよりスポーティーかつラグジュアリーになり、造形も抑揚のあるものとなった。

COUPE CONCEPT

  • 2006年1月、北米国際オートショーに「クーペコンセプト」を出展。2007年秋に市販された新型Gクーペのコンセプトカーである。基本的な造形は量販車に反映されたデザインであるが、フロントマスクやバンパー、ホイールなどのディテールが違うほか、ルーフ全面がガラスルーフになっていた。全体的な仕上がりはまさしくコンセプトカーであった。インテリアもコンセプトカー的な仕上がりで、細かいディテールは量販車とは違うものであった。

EX CONCEPT

  • 2007年4月、ニューヨークモーターショーに「EXコンセプト」を出展。2007年冬に市販された新型クロスオーバーSUV「EX」のコンセプトカーである。「クーペコンセプト」に比べて、量販車をベースにデコレーションしたような仕上がりであった。そのため、量販車と比べて違和感が少ない。

市販化されていないコンセプトカー

トライアント

  • 2003年、北米国際オートショーにおいて初公開された4人乗りコンパクト3ドアハッチバック。SUV、スポーツクーペとのクロスオーバーコンセプトカーの先駆けである。スタイリングはロングノーズ、ファストバックシルエット。ハイドロシステムにより50mmの車高調整が可能、ドア開閉と同時に乗降に最適な高さに車高が下がるシステムを搭載。開いた際は2,134mmの高さになる電動ガルウイングドアを搭載し、VQエンジンをベースにしたV6 3.5L DOHC 24バルブエンジンに5速オートマチックトランスミッションが組み合わされている。エンジンはフロントに搭載され、FMプラットフォームが用いられている。駆動方式は四輪駆動で、ATTESA E-TSシステムが採用された。

クラーザ

  • 2005年、北米国際オートショーにおいて初公開された3列シート6人乗りのSUVで、QX56ベースのミニバン、セダン、SUVを融合させたコンセプトカーである。特徴としては3列目への乗降性を高めるために3列目部分に設置された観音開き式のドアがある。そのためドアは6つあり、また、後方はルーフラインが高くなっており、3列目が高く設置されている。また、16x6インチの掛け軸モニターと呼ばれる縦長のモニターが設置されており、インパネから3列目までセンタコンソールビームが延ばされている。デザインは厚木市の日産デザインセンターで行われた。このクラーザのデザインエッセンスの一部は、2010年にフルモデルチェンジされた現行型QXに活かされている。

エッセンス

  • 2009年3月3日、スイスのジュネーヴで開催されたサロン・アンテルナショナル・ド・ロトにて世界初公開されたラグジュアリースポーツカーコンセプト。エッセンスは、インフニィティの開業20周年を記念して企画された高級スポーツクーペのコンセプトカーで、同ブランドの精神や今後の方向性を提示するアイコンとしての役割を果たしている[1]。

エセレア

  • 2011年3月、ジュネーヴで開催されたサロン・アンテルナショナル・ド・ロトにて世界初公開されたエントリーラグジュアリーハッチバックコンセプト。これまでの高級車のイメージにとらわれない、特に若い世代のドライバーに向けた、新しいラグジュアリーカーであり、全長4.4mの取り回しの良いサイズのボディに、クーペのようなエレガントなスタイル、セダンのような快適な室内、ハッチバックの持つ合理性など、複数の異なった車型が持つ長所を備えている。また、同コンセプトカーは、日本の伝統的な美意識やクラフトマンシップをモダンに再構成して表現している。躍動的なボディデザインや、特徴的な三日月状のCピラーなどとあわせて、今後のインフィニティデザインの方向性を示唆している。現在、市販化に向け技術提携を行っているメルセデスベンツの新型A・Bクラスのコンポーネンツをベースに開発が行われている。当初2014年の市販化に向け、オーストリアにあるマグナ・シュタイアーの工場で生産を計画していたが、白紙になり、2015年イギリスにある英国日産のサンダーランド工場にて生産することが2012年12月に発表された。

エマージ

  • 2012年3月、ジュネーヴで開催されたサロン・アンテルナショナル・ド・ロトにて世界初公開されたレジンエクステンダー型3気筒エンジン搭載のEVスポーツ。ロータスエンジニアリングとの共同により開発されている。

LEコンセプト

  • 2012年4月、ニューヨーク国際オートショーにてインフィニティブランド初のゼロ・エミッションラグジュアリーセダンの生産モデルに近いコンセプトカーであるインフィニティ「LEコンセプト」を公開。「LEコンセプト」の生産モデルは、今後2年以内に発売される予定である。

Q30コンセプト

  • 2013年9月、フランクフルトモーターショーにて世界初公開されたコンパクトカー。エセレアの発展モデルである。生産開始時期はエセレアのそれを引き継ぐ。

モータースポーツ

脚注

  1. ^ a b Infiniti Celebrates 20 Years of Inspiration and Innovation Infiniti Europe(英語)
  2. ^ 米国版スカイライン、新型「インフィニティG35」販売絶好調のワケ webCG
  3. ^ オーストラリアでは過去にQ45を一部日産ディーラーで販売していた。
  4. ^ インフィニティブランドのグローバル本社を香港に移転 - 日産自動車・2011年11月2日
  5. ^ 日経産業新聞・2012年4月12日付 最終面
  6. ^ 日産自が高級ブランド「インフィニティ」を日本市場に投入、来年2月 ロイタージャパン
  7. ^ 実際の市販仕様にはフロントグリルに加え、ステアリングパッド、ホイールセンター、エンジンヘッドカバー、インテリジェントキーのケースにもマークが装着されている。
  8. ^ 日産自動車プレスリリース2015年2月13日分より。
  9. ^ 新型スカイライン発売へ—「インフィニティ」バッジ採用=日産 ウォール・ストリート・ジャーナル日本語版
  10. ^ Launching Infiniti LIPPINCOTT
  11. ^ インフィニティ、新ネーミング戦略を発表”. 日産自動車 (2012年12月18日). 2015年6月30日閲覧。
  12. ^ そのこともあって、ホシノインパルよりダミーのグリルが発売された。

関連項目



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