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ハルク(英: The Hulk)、またの名を超人ハルク(ちょうじんハルク、英: The Incredible Hulk)は、マーベル・コミック刊行のアメリカン・コミック(アメコミ)に登場する架空のスーパーヒーロー。ハルクのキャラクターは、スタン・リーとジャック・カービーにより生み出され、1962年5月のマーベル・コミック『The Incredible Hulk vol. 1, #1』で初登場した。
漫画のキャラクターとしては初めて蝋人形館マダム・タッソー館への展示を果たし、プロレスラーハルク・ホーガンのリングネームの由来になるなど、彼はマーベル・コミックのもっとも知られたスーパーヒーローの一人となっている。
概要
天才的な物理学者であるロバート・ブルース・バナーは、新型爆弾ガンマ・ボムの実験中に実験場に迷い込んできた少年を助け、大量のガンマ線を浴びてしまう。
致死量のガンマ線を浴びたはずが生還したバナー。しかし、バナーの体にある変化が起きていた。怒りや憎しみなど、負の感情の高ぶりによって、緑色の肌と人間離れした怪力を持つ巨人「ハルク」に変身する体質となってしまっていたのだ。何もしなければおとなしいバナーは、少しでも危害を加えられると怒りに身を任せてハルクとして暴れまわり、圧倒的なパワーでありとあらゆる物を破壊してしまう。
その圧倒的な破壊力を危険視した軍上層部は、ハルク/バナーを亡き者とする事を決定する。
国家権力から命を狙われることになったバナーは、元の体に戻る方法を模索するため、なにより生きるために逃亡生活を送ることになる。
ビームを出したり、念動力といった超能力は持っていないが、数十トン〜百トン以上の物を持ち上げるマーベルトップクラスの腕力、数百m〜数十㎞を跳躍する脚力からなる敏捷性、多少の怪我をものともしない耐久力と回復力を持ち、さらにそれは怒りの度合いによってパワーアップする。暴走してしまった場合、ヒーロー1人ではほとんどの場合止めることは不可能で、一チーム単位でかからなければ多くの場合太刀打ちできない。その後バナーは、ハルクへの変身後の暴走を克服し、理性によってそのパワーをある程度制御できるようになっている。
ロキの陰謀を止めようとハルクに変身し、暴走していたところを他のヒーローたちに諌められたのがアベンジャーズ結成のきっかけとなった。そのためアベンジャーズの創立メンバーとしても知られ、2012年の映画版にもヒーローの一人として参加しているが、原作ではチーム結成の次の号で自らの能力とそれからくる他メンバーの不信感からチームを脱退している。
1962年に『The Incredible Hulk #1』で初登場を果たす。当初は肌が灰色だったが、「印刷写りが悪い」との理由から次号から緑に変更。しかし、人気が芳しく無く1963年発行の6号で休刊。翌年のアヴェンジャーズ結成・脱退後、散発的に発刊しながら人気が徐々に回復。1967年に復刊を果たす。1977年放映のドラマ版は、第5シリーズまで続くヒット作となった。[1]
登場人物
バナーの友人・家族
- ベティー (Betty)
- 本名:エリザベス(ベティ)・ロス・タルボット (Elizabeth "Betty" Ross Talbot)
- バナーの元同僚で、ロス将軍の娘。後にバナーと結婚したが、バナーから発せられるガンマ線に被爆し死亡。
- その後に改造され、赤い肌のレッドシーハルクとして甦る。現在はDr.ストレンジ率いるチームでヒーローとして活動している。
- サンダーボルト・ロス将軍 (General "Thunderbolt" Ross )
- 本名:タディウス・E・(サンダーボルト)ロス (Thaddeus E. "Thunderbolt" Ross)。
- ハルクを追っていた軍を指揮していた将軍。故人。バナーに対しては私怨は無く、任務の為にバナーを追い続けていた。後に、娘のベティーがバナーと結婚したために、義理の父となったが、当初はその結婚に反対していた。しかし、死の間際に戦うバナーの姿を見て彼を認め、息を引き取った。
- 後にハルクと同等の怪力に怒りが高まると熱波を発するようになる、赤い肌のレッドハルクとなり甦った。ハルクよりは変身後の理性を残しており、アベンジャーズの一員として活動している。
- シーハルク (She-Hulk)
- 本名:ジェニファー・スー・ウェルターズ (Jennifer Sue Walters)
- バナーの従妹の弁護士。弁護を担当していた事件の関係で命を狙われ大怪我を負ったが、その際にバナーから輸血を受けたことで、ハルクのような緑の肌と怪力を持ったシーハルクに変身できる体質となった。ハルクと違い、最初から理性を失わずにハルク化できる。後にジョン・ジェイムソン(『スパイダーマン』に登場するJJJの息子)と結婚した。
- ドク・サムソン (Doc Samson)
- 本名:レナード・サムソン
- ガンマ線を浴びた事によって緑色の髪と怪力を有する超人となったヒーロー。
- リック・ジョーンズ (Rick Jones)
- ガンマ爆弾の実験場に迷い込み、バナーに助けられた少年。バナーがハルク化する原因を作った少年でもあるが、それ以降は命の恩人であるハルクやキャプテン・アメリカ等ヒーローに協力していった。
- またアベンジャーズの結成にも関わっており、ロキの策略に嵌ったハルクを助けようとファンタスティック・フォーに向けた無線がロキに妨害され、これを受けて集ったヒーロー達がアベンジャーズの最初のメンバーである。
- 2008年にスタートしたハルク誌にてアボミネーションに似た青い体のA-ボムに変身できるよう、何者かに改造された。ハルク級の怪力と透明化能力を持ち、レッドハルクと戦った。変身後はやや知能は劣ってしまうようだが、理性は失っておらず変身後もハルクを友人と呼び手助けした。
- アボミネーション (Abomination)
- 本名:エミル・ブロンスキー (Emil Blonsky)
- 核ミサイルを廃棄しようとニューメキシコ空軍基地に潜入した旧ソ連のスパイが、誤ってガンマ線を大量に浴び、凶悪な怪物になってしまった。ブルース・バナーへの憎悪が強い。ハルクと違い、人格・知能はブロンスキーのものだが二度と人間の姿には戻れない。
- リーダー (Leader)
- 本名:サミュエル・スターンズ (Samuel Sterns)
- 元落ちこぼれのバナーの同級生。バナーと同じように大量のガンマ線を浴びたことで、肌が緑化し脳が肥大化した。超人的な知能とマインドコントロール能力を持っており、力ではなく知略を駆使して悪事を行う。
- 『インクレディブル・ハルク』には、サミュエル・スターンズとして登場。リーダーのオマージュ[要出典]として、アボミネーションに殴られた頭部の傷口に壊れた機材から滴ったブルースの培養血液が入り混んだ結果、彼の頭部が緑に変色しながら膨らんでいくシーンがある。
- マエストロ (Maestro)
- 本名:ロバート・ブルース・バナー
- 野蛮でずる賢い未来世界のハルク。その時代の倒した相手のマスクや武器を誇らしげに体に身に着けている。その中には、ソーやギャラクタスの物まで有る。
- アブソービング・マン(Absorbing Man)
- 本名:カール・クリール(Carl Creel)
- 手で触れた物質の特性を吸収して、自分の肉体を変換する能力をもつ犯罪者。
映像作品
実写ドラマシリーズ
- 超人ハルク(The Incredible Hulk)
- 1977年から放送。
テレビアニメ
- 超人ハルク(The Incredible Hulk)
- ハルク バーサス(Hulk Versus)
- 2009年のアニメーション映画。この作品には『ハルク VS. ウルヴァリン(Hulk vs. Wolverine)』『ハルク VS. ソー(Hulk vs.Thor)』が含まれている。フィニアスとファーブのマーベル大作戦。ハルク・スパイダーマンなどのマーベルヒーロー5名の登場するアニメ。
実写映画シリーズ
- ハルク(Hulk)
- 2003年公開。
- インクレディブル・ハルク(The Incredible Hulk)
- 上記作より配役・スタッフを一新した作品。2008年公開。ハルクの誕生原因がガンマボムではなく、第2次世界大戦期にキャプテン・アメリカを生み出した超人兵士血清の再現失敗に変更されている。
- アベンジャーズ (Marvel's The Avengers)
- インクレディブル・ハルクと世界観を共有する作品。2012年公開。
- アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(Avengers: Age of Ultron)
- 上記の続編。
- アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー (Avengers: Infinity War)
- 上記の続編。
- マイティ・ソー/バトルロイヤル (Thor: Ragnarok)
脚注
- ^ インクレディブル・ハルク マニアックス - アメコミ発の悩めるヒーローを徹底解剖 (2) 原点を知れ、まずはそれからだ - コミック版ハルクの誕生から現在まで | マイナビニュース 2016年2月18日閲覧
関連項目